
(写真上)ベトナム・ホーチミン市人民委員会庁舎
納品までお時間をいただく代わりに、よりリーズナブルな価格でデジタル化サービスをご提供している「標準コース」。
お預かりしたアルバム・ネガフィルムなどの写真原板を、ベトナム・ホーチミン市のスキャンセンターに輸送し、現地スタッフがスキャン作業を担当することにより、国内作業の「お急ぎコース」よりもお得な料金設定が可能になっております。
今回、皆さんに安心してお申し込みいただけるよう、ベトナムスキャンセンターの態勢などについて、当コラムで複数回にわたってご紹介します。
1回目は、立地と輸送についてです。
スキャンセンターの立地
ベトナムスキャンセンターは、ホーチミン市の中心部から南東に約4キロの位置にあるタントアン輸出加工区の中にあります。
このタントアン輸出加工区は、ベトナム政府が輸出型の加工産業の誘致を狙い、進出企業への税の優遇などを認めた特区で、1990年代に運用が始まりました。
現在では、約300ヘクタールの敷地内に約200社が立地。日本や韓国、台湾をはじめ、世界の20か国・地域の企業が進出しています。
この輸出加工区への貨物の出し入れには厳しい制限が設けられています。地区の入り口には検問所があり、税関職員が目を光らせています。
こうした制限エリアの中に、ニッポン写真遺産の委託先スキャンセンター「Photobank Vietnam Co.Ltd」があります。
入居しているのは、その輸出加工区内にある、こちらのビル。
室内に入るには、指紋認証でロックを開ける必要があります。さらに、日本でもおなじみの「セコム」の警備を導入し、セキュリティ対策を講じています。
スキャンセンター内の環境
指紋認証式のロックを開けてスキャンセンター内に入ると、従業員はまず下駄箱に靴をしまい、上履きに履き替えます。
スキャンセンター内は、土足厳禁。
お客様からお預かりした写真原板を、清潔な環境で取り扱うためです。
高温多湿の南国というイメージのあるベトナムですが、お客様の大切な写真原板を傷めないよう、室内は常に気温25度前後、湿度50%以下に空調管理されています。
輸送体制
写真原板の輸送体制にも、細心の注意を払っています。
大阪スキャンセンターとベトナムスキャンセンターの間の輸送は、エアコンで空調管理された「リーファーコンテナ」を使っています。
コンテナに写真原板を入れた後は、運送途中での開封を防ぐためのシールをします。
こうした、幾重もの安全対策が取られたベトナムスキャンセンターで、お客様の大切な写真原板をお預かりし、スキャン作業を実施しています。
次回は、スキャンセンター内の工程管理について詳しくお伝えします!
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