コラム

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ポイントは「いつでも見返せるように」 写真整理協会理事・浅川純子さんインタビュー

いよいよ夏本番。お盆休みは帰省して実家の片付けを、という方も多いでしょう。
そんなときに役立つ写真の整理方法や、整理することの意義について、一般社団法人写真整理協会理事で、写真整理上級アドバイザー浅川純子さんに話を聞きました。

簡単な写真整理のコツとは

――未整理の写真をどうやって片付けるかは、実家への帰省時に限らず、引っ越しや大掃除のときに課題になるご家庭も多いと思います。まずは簡単な写真整理のコツを教えて下さい。
確かに、いざ「整理しよう」と思っても、大量の写真を前に途方にくれる方もいらっしゃるでしょう。でも、難しく考えず、まずは不要な写真を減らすことから始めればいいと思います。
ブレていたり、ピンボケだったり、同じ構図のものが複数枚あったり。そうした写真を取り除くことで、一定量を減らせます。
人が写っていない風景写真も、減らせるものの一つです。有名な観光地の風景は、自分が写真で手元に残しておかなくても、旅行ガイドや絵ハガキなどに必ず同じようなカットがあるものです。

――不要な写真を減らすだけでなく、いい写真を厳選して1冊のアルバムを作ろう、という場合はどうすればいいですか。
まさに人生の「ベストアルバム」を作るなら、幼少期、10代、20代、30代、40代…などといった形で、各年代で数枚ずつ、結婚や出産などの大きなライフイベントを漏らさないようにしてピックアップするといいですね。
ただ、厳選した写真だけを残して「他は捨ててしまった」というお客様が後悔する姿を見たことがあります。枚数が少なすぎると、何度も見返すうちに飽きてしまうのです。
そこで役立つのがデジタル化です。画像データにしてしまえば、物理的な保管場所についてはほとんど気にせずに済みます。残したい写真だけでなく、残すかどうか迷うものもすべてデジタル化すればいいのです。

デジタル化のメリットは

――デジタル化すれば、保管場所をとらないだけでなく、いろんな活用法がでてきますよね。
デジタル化すれば、その画像データをもとに、フォトブックを作ることもできます。また、家族や友人とSNSで共有できるようになるのも嬉しいですね。
画像を家庭のテレビで簡単に見られる、バッファロー社製の「おもいでばこ」のような機器もあります。これまで押し入れの中で眠っていた古い写真が、リビングのテレビでいつでも気軽に見られるようになるのです。
さらに最近は、インターネット経由で外部サーバーに保存する「クラウド保存サービス」も進化してきており、無料で始められるものも多いです。サービスによっては、AI(人工知能)が随時、昔の写真をピックアップして示してくれたりして、そのサプライズも楽しいものです。

バックアップの考え方

――デジタル化したら、バックアップも重要になるかと思いますが、それはどう考えればいいですか。
私がお薦めするのは、「手元に2か所+クラウドサービス1か所」の計3か所での保存です。手元の2か所については、「パソコンとDVD」や「パソコンと外付けHDD」でもいいし、むしろ「パソコンと紙」でもいいんです。
実は、紙の写真は、環境さえ整っていれば耐久年数は非常に長く、色あせが進むことはあるものの、今でも100年前の写真を普通に見ることができます。一方で、紙は災害にとても弱いと言えます。怖いのは火災や洪水・津波です。

――確かに、2011年の東日本大震災や、2018年の西日本豪雨では、アルバムや写真が流されたり、水につかったりする被害も多かったようです。
デジタル化してクラウド保存したり、コピーしたデータを離れた家族で別々に保存したりすれば、そういった災害には強くなります。とはいえ、クラウド保存の事業者も、永久にサービスをやめないとは限りませんし、そこは一長一短があります
それぞれの長所を生かし、バックアップ先として「紙」「クラウド」の両方で保存しておけば、万一の際も安心でしょう。「紙」はデジタル化した元の写真を小箱に入れて取っておくほか、新しくフォトブックを作って印刷したりするのも楽しいと思います。

写真整理の意義とは

――そもそも写真を整理することによって得られるメリットについても教えて下さい。
私がパソコン教室で接していたシニア層の生徒さんの中には、時代に取り残されてしまったのではないかと焦ったり、自信を失っていたりする方もいました。でも、古い写真をスキャンしてデジタル化するレッスンを通じて、久しぶりに自身の若いころの写真を眺め、「なかなかいい半生だったじゃないか」と自信を取り戻す方も多かったです。
そんな生徒さんたちの青春時代の写真や、バリバリと仕事をされているころの写真などに接して、その時期のお話を聞かせてもらうと、皆さん本当に嬉々とした表情になるんです。写真で人生を振り返ることは、まさに「自己肯定感」を得ることにつながるのだと思います。

――やはり、昔の写真を見返す機会は大事ですね。
そうなんです。とにかく忘れないでいただきたいのは、写真整理の目的は「いつでも見返せるようにする」ということです。コンパクトに整理して、そのまま押し入れの奥にしまいこんでいては意味がありません。
近年、スマホでいつでも手軽に写真を撮影できるようになったこともあり、「スマホやSDカードの中が、いつも写真や動画でパンパン」といった悩みをよく聞きます。写真を見返したいときに限って、スマホの中から探し出せない、といったことも。
写真はそもそも、あとで見返すために撮るもの。整理した写真をもとにフォトブックを作ったり、家族でリビングに集まってテレビで見たり、さまざまに活用して楽しんでください。

浅川純子さん略歴

あさかわ・すみこ 1965年生まれ。日本IBMを退社後、横浜市内でパソコン教室講師を務め、2015年に一般社団法人パソコープにて写真整理アドバイザーの資格制度を創設し、同法人理事に就任。2018年に一般社団法人写真整理協会を立ち上げた。ニッポン写真遺産のオプションサービス「写真整理お手伝いプラン」で朝日新聞社と提携している。写真整理をテーマにした講演活動なども多数。

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